〈レポート〉

チタン本瓦を採用した「浅草寺本堂平成大営繕」
万事順調に進捗しています。

 
2010年7月1日

宝蔵門の屋根に、わが国初のチタン本瓦を採用され話題を呼んだ浅草寺(東京都台東区)では、現在「平成本堂大営繕」が執り行われ、本堂屋根でもチタン本瓦による改修が進められています。

棟の高さ地上約30メートル、屋根総面積約3000平方メートル、使用されるチタン本瓦の総重量約15トンというこの工事は、宝蔵門(総高21.7メートル、屋根総面積1080平方メートル、チタン本瓦総重量約7.9トン)よりもさらに大がかりなものとなっていますが、本年末の竣工に向けて万事順調に進捗しています。

すでにチタン本瓦による葺き替え自体は完了し、7月末ごろには屋根にかけられていた仮囲いも外される予定です。
まさに大屋根と呼ぶにふさわしいチタン本瓦葺の壮麗な姿は、現在、参道からでもその一部を見ることができる状態となっています。

今回の工事では、その規模にふさわしく、宝蔵門よりも1まわり大きなサイズのチタン瓦が使用されているほか、光沢の異なる3種類の表面仕上げによるチタン瓦をランダムに配することにより、さらに土製瓦に迫る質感を生み出しています。

外壁塗装等すべてが完了するまでには、まだ約半年を要しますが、今度の年末年始の参拝シーズンには、さらに美しく、かつ安全性を高めた浅草寺本堂の荘厳な姿を拝観できることとなります。





浅草寺境内。右が本堂、左は宝蔵門

大営繕中も参拝客で賑わう浅草寺。工事のための仮囲いには、本堂の天井画「龍之図」 にある金龍を模した絵が掲げられています(プロデュースは山本寛斎氏)

すでに仮囲い越しに、チタン大屋根の圧倒的なスケール感をご覧になれます

五重塔の最上層から見た本堂。この高さからでも、少々見上げなくてはなりません
(※写真は工事資料。五重塔内部は立入不可となっています)


 
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